今さら聞けない給与と税金の基本【源泉徴収票って何?】
2026/08/28
こんにちは!
愛媛県松山市の税理士事務所、廣瀬和隆税理士事務所 松本です。
少しずつ秋の気配が深まり、朝晩は過ごしやすくなってきました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
今回のテーマは、会社員やパート・アルバイトとして働いている方なら、一度は見たことがあるかもしれない「源泉徴収票」です。
「会社からもらったけれど、どこを見ればいいの?」
「そもそも、源泉徴収票って何のためにあるの?」
「なくしたらどうすればいいの?」
そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
今回は、源泉徴収票の基本についてお話しします。
そもそも「源泉徴収」って何?
まず、「源泉徴収票」の前に、「源泉徴収」という言葉を見てみましょう。
会社員の方は、毎月の給与明細を見ると、給与から「所得税」が差し引かれていることに気づくと思います。
これは、会社が従業員に給与を支払う際に、給与にかかる所得税をあらかじめ差し引き、本人に代わって国に納めているものです。
この仕組みを「源泉徴収」といいます。
たとえば、給与が30万円だったとしても、実際に銀行口座に振り込まれる金額は30万円そのままではありません。
所得税や住民税、社会保険料などが差し引かれ、残った金額が「手取り」として支給されます。
つまり、源泉徴収とは、簡単にいうと、
「給与を受け取る前に、所得税をあらかじめ差し引いて納める仕組み」
ということです。
では「源泉徴収票」は何?
では、源泉徴収票とは何でしょうか。
簡単にいうと、
「1年間に会社からいくら給与を受け取り、所得税をいくら納めたのかなどをまとめた書類」
です。
源泉徴収票には、1年間の給与に関するさまざまな情報が記載されています。
たとえば、
・1年間に支払われた給与の金額
・給与所得控除後の金額
・所得控除の額
・源泉徴収された所得税の金額
・社会保険料の金額
・扶養親族などに関する情報
などです。
毎月の給与明細は「その月」の給与について確認するものですが、源泉徴収票は1年間の給与と税金をまとめて確認するための書類と考えると分かりやすいでしょう。
何のために使うの?
源泉徴収票は、さまざまな場面で使われます。
代表的なのが確定申告です。
会社員の方は通常、会社で年末調整をしてもらうため、確定申告をしなくても所得税の計算が完了するケースが多いです。
しかし、医療費控除を受ける場合や、一定の条件に該当する場合などには、確定申告が必要になることがあります。
その際に、源泉徴収票に記載されている給与や所得税の情報を確認することがあります。
また、転職するときに前の会社の源泉徴収票を新しい勤務先へ提出したり、住宅ローンの審査などで収入を証明する書類として利用したりすることもあります。
「ただの紙」と思ってしまいがちですが、実は大切な書類なのです。
いつもらうの?
では、源泉徴収票はいつもらうのでしょうか。
会社員の方の場合、通常は年末調整が終わった後に会社から交付されます。
また、年の途中で会社を退職した場合には、退職した会社から源泉徴収票が交付されます。
転職した場合には、前の会社から受け取った源泉徴収票を新しい会社へ提出し、前職分を含めて年末調整をしてもらうことがあります。
そのため、退職や転職をした場合には、源泉徴収票を受け取ったかどうかを確認しておきましょう。
源泉徴収票をなくしたら?
「源泉徴収票をなくしてしまった!」
そんな場合でも、慌てる必要はありません。
勤務先に再交付を依頼することができます。
特に、転職先への提出や確定申告などで必要になることがありますので、なくしたことに気づいたら、早めに勤務先へ確認しましょう。
退職した会社の源泉徴収票が必要になった場合でも、まずは以前の勤務先に問い合わせてみるとよいでしょう。
源泉徴収票をもらったら、どこを見る?
源泉徴収票を受け取ったら、まずは「支払金額」を確認してみましょう。
これは、その年に会社から支払われた給与や賞与などの合計額です。
ただし、ここに書かれている金額が、そのまま「税金がかかる所得」になるわけではありません。
給与所得については、給与所得控除などを考慮して所得金額を計算します。
そのほかにも、「所得控除の額の合計額」や「源泉徴収税額」など、いくつかの項目があります。
「数字がたくさん並んでいて難しい……」
と思われるかもしれません。
でも、一つひとつの意味を知っていけば、源泉徴収票は決して難しい書類ではありません。
給与と税金を知ることは、暮らしを知ること
毎月の給与明細は見ても、源泉徴収票は何となく保管しているだけ、という方も多いのではないでしょうか。
しかし、源泉徴収票には、1年間の給与と税金に関する大切な情報が詰まっています。
「自分はいくら働いて、どれくらい税金を納めているのか」
まずはそこを知ることから始めてみましょう。
税金は難しい言葉が多く、敬遠してしまいがちです。
これから年末に向けて、年末調整や源泉徴収票に触れる機会も増えてきます。
今年はぜひ、源泉徴収票を受け取ったら、そのまましまわずに一度じっくり眺めてみてください。
「この数字は何だろう?」
そんな小さな疑問が、税金を知るきっかけになるかもしれません。
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